6月休診のご案内

6月20日(月)は休診いたします。

神戸市中央区 神戸市役所東向かい 各線三宮より徒歩約5~7分

奥歯の復活

 

Full Cast Crown (日本語で全部鋳造冠) 左下一番奥の歯(第2大臼歯)に被せる冠(クラウン)です。

 

一番奥の歯で、普通でもすごい力がかかる部分ですが、この方はまた特別力がかかる方なので、金属の歯を作りました。

 

少なくとも10年の経過を考えたとき、セラミックではおそらく割れてしまうでしょう。

 

ジルコニアという割れない白い歯がありますが、硬すぎてこの歯や相対する上の歯、歯の周りの骨、顎の関節が壊れてしまう心配があります。

 

技工所から届いたクラウンを患者さんの歯にはめてみて必要なところをチェックします。

 

神経を取り除き、歯の中を消毒し、細菌が根の中に入らないように密閉し、樹脂で土台を作り、被せるために歯を削り、歯型を取り、長くかかった治療の最終段階!けっして慌ててはいけません。

 

多くのチェック項目、調整ポイントがありますが、最後のポイントの咬み合わせで少し調整が必要でした。

 

わずかに高かったのです。

 

一番奥の歯のわずかな狂いは、破壊的な力のストレスになります。

 

最初は少し高いような感じがしても、数分~数日経てば感覚的にはもうわからなくなるかもしれません。

 

わからなくなるということは、慣れてきた、順応してきた、と良いように表現できるかもしれませんが、その破壊的な力が歯にかかりつづけるか、その歯に当たらないように顎の位置を脳が筋肉を使って無意識に調整し始めるかもしれません。

 

そうすると歯だけでなく、顎の位置を調整する筋肉に余計な負担を強いることになります。

 

そして顎を動かす筋肉や関節の位置にも影響するため、顎関節症に代表される顎の問題に発展する心配も出てきます。

 

ですので歯だけでなく、関節や筋肉を含めた総合的な(顎口腔系といいます)診断が必要になります。

 

高いか?低いか?ちょうどいいか??患者さん自身では正確な判断はできませんので、歯科医が客観的に、そして総合的に診断します。

 

この場合、クラウンを調整したのは、数μ~せいぜい10μ (100分の1㎜) です。(写真の傷の部分)

 

この100分の1㎜は、咬み心地だけでなく、この歯の将来を大きく左右しますし、この歯だけでなく口全体のこれからも左右します。

 

バッチリ調整できたので、絶対にはずれないように引っ付けました。セメンティングといいます。

 

今回の右下一番奥の歯にこのクラウンを装着するために、きっちり1時間の時間がかかりました。

 

生涯、快適に過ごせますように!!絶対に再治療が必要ないように!!できうることはすべてやりました。

 

あとはメンテナンスでしっかり経過を追いましょう!

 

5月休診のお知らせ

5月28日(土)は臨時休診となります。

船曳歯科クリニック
最寄駅 JR三ノ宮 阪神 神戸三宮 阪急 三宮 市営地下鉄 三宮 市営地下鉄 花時計前 ポートライナー 三宮または貿易センター

3月休診のお知らせ

3月12日(土)は臨時休診となります。

三宮 神戸花時計・神戸市役所東向かい  船曳歯科クリニック

周術期の口腔ケア

左の写真はかなり進んだ歯周病の状態です。歯ぐきが腫れて出血しています。この方のお口の中にはすさまじい数の細菌が住み着いています。その数は健康な口とは比べ物になりません。しかしこれだけの歯周病があってもほとんど「痛み」を感じられることはありません。

最近「周術期の口腔ケア」が医科・歯科の間でトピックになっています。

周術期とは手術の周り(前後)という意味で、特に免疫機能(細菌などの異物を排除しようとする働き)が低下する病気や治療の際に口の中の細菌が命にかかわる問題になる場合があります。具体的には、悪性腫瘍(がん)の放射線治療や抗がん剤治療、骨髄移植などが代表的なものです。

写真のような場合、歯ブラシで歯を磨くと歯ぐきから出血しますが、ここまで進行すると歯を磨かなくても出血しています。出血するということは微細な血管が破れているわけで、その血管の中に細菌が必ず入り込んで全身を巡ります。そのようなことが24時間365日続いていると考えられます。

前述のようにこのような方の免疫機能が低下するとどういうことがおこるでしょうか?

血流に乗って身体を巡っている細菌が身体のどこかに感染症をおこす可能性が高くなります。ただでさえ重い病気の治療なのに、そこに別の大きな問題を抱えてしまうことになります。手術は成功したのに術後に歯周病菌で命が脅かされることがあるのです。

ですので最近では、患者さんは事前に歯科の受診をもとめられるようになってきています。手術や治療の前に口の中を清潔にしておくためです。

歯科医側からの意見としては、「歯周病はそんなに短期間では治らない」ということです。手術を含め治療のスケジュールはあらかじめ決まっているので、歯科はその短い期間で口の中を清潔にすることを求められます。その期間でできる範囲で…。

この短い期間でも専門家(歯科医や歯科衛生士)といっしょに一生懸命口腔ケアを行なえばある程度細菌の数を減らすことができるので、感染症のリスクを下げることはできます。しかし十分に時間があれば、患者さんといっしょにもっともっと清潔で健康的なお口にして命にかかわる感染症のリスクを最小限にすることができるのです。

ここで大切なのは、日頃の正しい口腔ケアです。日頃からお口の中が清潔であればこのような心配はせずにすみます。正しい口腔ケアにはデンタルフロスが必ず必要です。その方法で完全にきれいにできるように虫歯を治療したり、歯との間に隙間のある修復物をピッタリ歯に合わせるようにやりかえたり、どうしても掃除の難しい歯は抜歯するという治療も必要です。

かかりつけの歯科医院でお口全体の詳しい検査を受けて今自分の口の中がどうなっているのかを正しく知りましょう。その上で正しい口腔ケアを習得され、治療やメンテナンスを受けて歯周病や虫歯のないお口を保ちましょう。そのことでいざという時に心配せずにすむだけでなく、生涯自分の歯を健康に保つことができます。なんとすばらしいことでしょう!

周術期のことについて書きましたが、歯の病気、特に歯周病は周術期に限らず糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞などの病気と関係があることがわかってきています。歯周病はもはや口だけでなく全身の、しかも命に直接かかわるような病気の原因になっています。

痛いから治療をするのではありません。お口の中を清潔にするために治療するのです。

 

1月休診のご案内

1月18日(月)院長研修会出席のため臨時休診いたします。

虫歯治療にラバーダム

この歯は模型ではなくて本物の前歯です。

青いシートはラバーダムといいます。

下の写真のようにラバーシートでお口全体を覆うようになっています。

一見患者さんはしんどそうに見えますが、実際はラバーダムをすることで楽に治療を受けていただけます。

歯科医も治療がうんとしやすくなります。

これをすることで治療する歯を口から隔離することができるので、治療する歯にお口の中の細菌が再び歯に入ってしまうことを防げますし、唾液で濡れてしまうことも防げます。

このことで治療した部分を将来再治療しないといけなくなる確率がグンと下がります。詰め物の下に細菌が入ってしまっても目に見えないですし、詰め物の上からがんばって歯を磨いてもフロスや歯ブラシは届かないですからね。

主には歯の根(神経)の治療をするときに使われますが、虫歯の治療にも有効です。そして治療するときに使う薬液や水が口の中に入らないので、患者さんには楽に安全に治療を受けていただけます。

このラバーダム、150年前にアメリカの歯科医が開発しました。

歯の根(神経)の治療をする場合、アメリカでは90%以上の歯科医がラバーダムを使いますが、日本では5%未満というデータもあります。

治療した歯が再び悪くなってしまうのはとてもとても残念なので、私どものクリニックではラバーダムを使います。

 

あけましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。

船曳歯科クリニックは昨日1月5日が今年の診療初めでした。

写真は神戸市役所北側の花時計です。絵柄は今年の干支“お猿”になっています。

毎年年末に翌年の干支に植え替えられています。

 

今年も予防を中心にした、虫歯と歯周病、咬み合わせ、顎関節症の治療に患者さんとともに取り組んでまいります。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

11月休診のお知らせ

11月21日(土)28日(土)休診になります。

Blue Print(設計図)

歯の治療では、歯科医は歯を削る場合があります。

歯を削るともう元には戻りません。治療とはいえ患者さんの体の一部を傷つけることになります。他人の身体を傷つけて許されるのは、歯科医師か医師だけです。(プロレスやボクシングなどは例外はありますが…)

傷つけた以上、それを上回る結果を保証しなければなりません。

そこで、治療したらどうなるのか?をシミュレーションすることがあります。

治療後の結果を最大にするためです。

特に咬み合わせに関係する治療の場合は必要になります。

今から私ができること、やろうとしていることはどういうことなのか?治療する上で、どこがポイント(重要)なのか?患者さんの歯を削る前にまずその患者さんの模型を治療して設計図を作るのです。

  • 顎を動かす筋肉に過剰な負担を強いらなくてもすむように、歯を壊すような余分な力のストレスをなくすために、顎と歯のバランスのとれた咬み合わせを作るにはどうしたらいいか?
  • 上下の歯を咬み合わせた状態で顎が前後左右に動くとき、スムーズに動くには前歯の角度をどのようにすればよいか?スムーズな動きを邪魔するものはないか?
  • 奥歯の山と谷の位置をどこに設定すればうまく噛めるか?
  • 崩れた前歯を修復する場合、どのように前歯を設計すれば美しく見えるか?

などをこの作業中にしっかり検討します。

Blue Printを作ることで、治療後の状態をより正確にイメージすることができますし、行き当たりばったりの治療にならず計画的に治療を進めることができます。

何より、治療後の経過(予後)が安定します。

診療後に夜な夜なこのBlue Printを作ることがよくあるのですが、患者さんの顔を思い浮かべながらのこの作業は楽しいものです。