本日のラバーダム 根の病気に思う…

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歯ぐきにできたデキモノ。Fistel(瘻孔:ろうこう)といいます。膿の出口という意味です。

通常痛みはありません。でもコロコロしてちょっと気持ち悪い程度のことが多いです。この患者さんもちょうどそのような症状でした。

膿の出口と言いましたが、その膿は顎の骨の中で作られています。歯の根の先に膿の袋ができているのです。その膿が常にこのデキモノから出てきています。身体の中で常に膿が出ているところはもちろん病気ですし、異常なことです。

これは歯髄(歯の神経)が入っていた管の中が細菌で汚染されるためにおこります。原因が歯の中なので、外から一生懸命歯を磨いても治りません。抗生剤を飲んでも汚染された根の中までは除菌されないので治りません。

治すためには根の中の細菌をなくすことが必要です。根の中を消毒するのです。根の中が完全に消毒できれば、つづいてその管に綿密な詰め物をしてもう細菌が侵入しないように密閉します。

左側の図の赤い部分が汚染されている部分です。Abscessは膿の袋のことです。真ん中の図のようにFileという器具などを使って汚染された部分を除去していきます。

ということで、写真の歯の根の治療を始めました。過去にも根の治療を受けている歯です。

詰め物を削って歯の中を見てみると、目で見てもわかるくらい細菌で汚染されていて、ドロドロでした。

歯の周りの青いシートはラバーダムです。治療する歯を口の中から隔離して、唾液や細菌が歯の中に入らないように遮断して治療します。根の治療をする際には必らずラバーダムをするように大学で教わるのですが、実際に使われることはなぜか少ないようです。

さて、歯の中から過去に治療されていた詰め物が出てきました。これがその詰め物です。

幸いなことに、過去の詰め物もうまく除去できて、根の中も完全に消毒でき、デキモノはなくなりました。身体は正直です。身体が攻撃すべきもの(細菌)がなくなれば治るのです。

これでこの歯を延命できる可能性がグッと高まりました。本当によかったです。大きな歯(大臼歯)ですので、噛むという意味でも大きな意味があります。この患者さんは40代。まだまだこれから30年40年50年と口を使われます。

ご紹介したように、この患者さんは過去にも同じような治療を受けておられて、今回は再治療でした。このように再治療が必要な患者さんと毎日のように出会います。

そもそもこの歯の神経は何年も前に除去されていたのですが、まずそれはなぜだったのか?

おそらくめちゃくちゃ大きな虫歯ができたためでしょう。そこまで歯が溶けていることを放置していた経緯があるのでしょう。ではなぜ?なぜ歯が溶けたのか???歯を磨かなかったから??チョコレートを毎晩食べてたから??いろいろ原因は考えられますが、その原因を今まで検証されたことがあるでしょうか???

ないのです!

この方は、この歯以外にも多くの歯の虫歯治療が施されていますが、なぜ歯が溶けるのかを一度も検証されたことはないのです。

検証といえば大げさですが、その原因について歯科医と話したことすらないのです。

不思議でなりません。歯科医のすべき仕事は何なのでしょうか??

私はこの方(この患者さん)の口の健康のために私の伝えられることすべてをお伝えしようと思います。

20年後30年後の将来、歯のことで心配されることがないように…

よく噛めて、快適で、美しい口であるように…

神戸 三宮 各線三宮駅からフラワーロードを南へ約5分 神戸市役所東向かい
船曳歯科クリニック 078-222-8020

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