楔状欠損(くさびじょうけっそん)

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さて、この写真… 歯がすり減っているのがわかりますか?楔状欠損(Tooth Abfraction)といいます。

このケースはかなり進行したものですが、軽度のものを含めると成人の多くの人の歯に見られます。

楔状欠損の代表的な症状は“歯がしみる”ということですが、この方はここまで進行していてもしみるような症状はありませんでした。

しみるような症状がなくても歯の中の歯髄(神経)が露出する寸前まで進行しています。このままでは歯髄の中に細菌が入り込んで激しい痛みをともなう歯髄炎をおこしたり、根の先が化膿したりするかもしれません。歯の強度も低下するので将来歯を失うことも考えられます。

楔状欠損の原因は主に歯ブラシによる擦過と咬み合わせの力によります。

咬み合わせで?と思われるかもしれませんが、歯に横方向に揺さぶられる力がかかると骨で支えられている部分と骨の支えがない部分の境界に力(応力)が集中して、その部分のカルシウムが抜け出るということがおこります。

治療は欠損部表面(凹んでいるいる部分の表面)の細菌で汚染されている部分を丁寧に取り除いて、コンポジットレジン(樹脂)で丁寧に塞ぎます。

しかしこれだけでは原因を解決できません。

そう、横方向に揺さぶられる問題を解決しなければなりません。

顎関節の位置から精密に設計されたマウスピース

ここからは顎の位置(顎関節の位置)と顎の動きを含めた咬み合わせの治療が必要になります。

この場合はマウスピース(顎の位置から設計されたマウスピース)を使って寝ているときに奥歯にかかる横方向の力をなくし、顎の筋肉の緊張を取り除き(くいしばりの力を軽減させ)、顎の関節の位置を軸がぶれない安定する位置に誘導させ、その状態で歯の咬み合わせを微調整していく…といった一連の治療を行いました。

治療が終わったあとも寝るときにはそのマウスピースを使っていただいています。

治療後

歯の治療は修繕ではなく、そもそもの原因を取り除くことでその修復も長期間維持できます。長持ちするということです。

またこのように楔状欠損がきっかけとなって顎関節を含めた咬み合わせを治療することで、咬み合わせが安定して快適になります。歯の破折や歯のすり減り、歯周病、知覚過敏の症状、顎関節症が予防できたり…と多くのことに良い影響があります。

そのためには治療前の精密検査(Dental Dock)による正しい分析が何より大切です。急がば回れといいますが、穴があいたところを詰めて終わり!という修繕治療ではなく、最初に時間はかかっても原因をなくす予防中心の治療で歯は長持ちします。

神戸 三宮 各線三宮駅からフラワーロードを南へ約5分 神戸市役所東向かい
船曳歯科クリニック 078-222-8020

 

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