奥歯を失いそうです。

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左奥歯のレントゲン写真です。何が見えるでしょうか?

歯と骨と修復物が見えます。

分かりやすいように骨のラインを赤線で描いてみたのが下の図です。

赤の実線が実際の骨のライン、点線がもとの骨のラインです。

実際の骨の位置がもとの骨の位置よりもかなり下にあるのがわかりますね。

歯周病で骨がなくなっています。

右端の斜め向いてる歯が親知らずですが、親知らずのまわりは化膿していて、歯ぐきの溝から膿が出ていました。

このままでは、親知らずだけでなく、その手前の歯も失ってしまいます。

なぜこのようなことが起こったのでしょうか?

いろいろ考えられます。

◇親知らずが斜めになっていることで、手前の歯との間に大きな段差ができて、食べ物がつまりやすく、つまったものは出てきにくく、掃除ができないので細菌が停滞しやすい構造になっている。

◇手前の歯には金属の冠が被せてありますが、それがもとの歯よりも大きく、人工的に大きな段差ができていて、同じく細菌が停滞しやすい構造になっている。

◇咬み合わせの関係によって顎にかかる強い力で奥歯が揺さぶられるようになっている。

主にはこのあたりが原因です。

治療方針

これらの原因をなくすことが治療になります。

まずは正しい歯の手入れの方法を身に着けて、毎日実践することです。歯を健康に残すためには、どんな治療よりも必要なことです。

この方の場合、デンタルフロスと歯ブラシに加えて、部分的に歯間ブラシも使ってもらっています。

そして掃除しやすい、お手入れしやすい環境をつくることです。

そのために親知らずを抜歯し、手前の歯の冠を作り変えました。

治療後に骨が再生されてきました。

最初のレントゲン写真と比べると、親知らずがなくなって、白っぽく見える骨が再生されてきているのがわかります。

完璧なお手入れの方法を身に着けられ、細菌が停滞しにくい(手入れしやすい)環境を作って、奥歯が揺さぶられないように咬み合わせを設計した結果です。

これで親知らずの手前の歯はかなり延命できるでしょう。

何よりもご本人の努力です。

前述のようなコンセプトで口全体を治療しました。

この左下同様、治療後5年ほどの経過はいまのところとても順調です。

治療がうまくいったとも言えますが、何よりもこの患者さんの努力の結果です。

毎日のプラークコントロールを確実にされていること!まずはこれに尽きます。。。

例えば、面倒なデンタルフロスを毎日欠かさず上手にされていること。奥歯の隅の方まで上手に歯ブラシを届かせていること。入れるのが難しい角度の部分に上手に歯間ブラシを入れていること。などなど

もう1つ忘れてはいけないのが、欠かさずメンテナンスを受けられていることです。

この方は、私どものクリニックへ来られるのに片道2時間ほどかかりますが、3~6ヶ月のメンテナンスには必ずお越しになられます。

すばらしいデンタルIQです。

まとめ

今回のブログでは、親知らずをネタに歯科治療の基本を解説しましたが、どのような歯科治療でも基本は同じです。

清潔にすること と 歯を傷めるような力がかからないようにすること です。

このコンセプトは、あらゆる人の治療に応用できます。

関心を持たれた方は、お電話でご予約の上、どうぞ遠慮なくご相談にお越しください。

神戸 三宮 各線三宮駅からフラワーロードを南へ約5分 神戸市役所東向かい
船曳歯科クリニック 078-222-8020

 

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