インフォームドコンセント

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Google画像検索でのインフォームドコンセント表示

Wikipediaでは、

インフォームド・コンセントinformed consent)とは、「正しい情報を得た(伝えられた)上での合意」を意味する概念。

(中略)

なお、英語の本来の意味としては「あらゆる」法的契約に適用されうる概念であるが、日本語でこの用語を用いる場合はもっぱら医療行為に対して使用される(Wikipediaより)

とあります。

日本語と英語の概念の間に少し違いがあるようです。英語でinformed consentの画像を検索すると、図のようにたくさんの契約書らしきサンプルが出てきます。さすが契約社会です。

どちらにしても、あらゆる治療を行なう前に患者(あえて患者さんではなく、患者と表記します)の理解が必要で、患者の自由意思によって選択されなければいけないということです。

また、「説明の内容としては、対象となる行為の名称・内容・期待されている結果のみではなく、代替治療、副作用や成功率、費用、予後までも含んだ正確な情報が与えられることが望まれている。また、患者・被験者側も納得するまで質問し、説明を求めなければならない。」(Wikipedia)とも書かれているように、医師側の責任だけでなく、患者側の責任も書かれています。

患者側からは、「この先生は、私に何をしてくれるのか?」 医師側からは、「この患者さんは、何を求めているのか?」という基本的な部分の確認作業でもあるように思います。基本的なことですが、実は通り一遍の問診では見えてこない、深い部分が実際には多くあります。遠慮して言えないこと、本当は何のために治療するのか?患者さんも気づいていない自分が本当に求めているもの、将来的な展望など、患者側もすぐには言葉にならないこと、医師側もすぐには答えられないことがあります。

病気が進んでも、また治療しても元に戻らないことが多い歯科治療の場合、インフォームドコンセントは、特に重要だと感じています。

このインフォームドコンセントを丁寧に行なうためには、ゆっくりとした時間の中で、自由に考え、話し、信頼関係を築いていく作業が必要です。その作業に数時間、または数回のアポイントが必要かもしれません。しかしその時間をつくることで、その歯の将来、口の将来、そしてその人の人生が大きく変わる可能性が十分にあります。そのことをよく知っているので、患者さんの話をゆっくり聞く時間、患者さんが知りたいこと、知るべきことについてしっかり話す時間は、私にとってとても楽しい時間です。

 

 

 

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