7年ぶりにメンテナンスに来られた患者さんのつづきです。
7年間毎日欠かさずフロスをされ、歯ぐきの状態は完璧でした。70歳を前にして歯周病は、その気配すらありませんでした。
しかし前述した通り、1か所だけ問題がみつかりました。
虫歯です。
左下の一番奥の歯の外側(写真:青〇の部分)です。20年近く前に虫歯の治療をしていた部分です。そのときにはコンポジットレジン(樹脂)で修復していました。
その部分は、歯ぐきとの境目で常に頬の粘膜が密着しています。よほど注意していないと歯ブラシを届かせるのが難しい部分です。以前の詰め物との境から詰め物の下にかけて、実はかなり大きく溶けていました。しかし、まったく痛みもなく、しみることもなく、違和感もなく、ご本人もまったく気付いておられませんでした。
担当の歯科衛生士が見つけたのですが、気を抜くと見逃してしまうようなところです。レントゲンも撮っていましたが、レントゲンでもわかりにくいところでした。
虫歯は、かなり大きく深く、もう少しで歯髄(神経)に達するほどでした。幸い歯髄には到達しておらず、歯髄を守ることができましたが、もう少し発見が遅れていれば確実に歯髄に到達してしまって、歯髄を失うところでした。
今回久しぶりにメンテナンスに来られたのには、何か虫の知らせでもあったのでしょうか?このタイミングで発見できて本当によかったです。ギリギリセーフ!
今回は、再度虫歯になりにくいように金属で修復し、難しいその部分のプラークコントロールの方法を再度マスターしてもらって終了しました。
担当の衛生士とともに、ホッと肩をなでおろしました。
そしてまたまたメンテナンスの大切さを痛感したところです。