この歯は模型ではなくて本物の前歯です。
青いシートはラバーダムといいます。
下の写真のようにラバーシートでお口全体を覆うようになっています。
一見患者さんはしんどそうに見えますが、実際はラバーダムをすることで楽に治療を受けていただけます。
歯科医も治療がうんとしやすくなります。
これをすることで治療する歯を口から隔離することができるので、治療する歯にお口の中の細菌が再び歯に入ってしまうことを防げますし、唾液で濡れてしまうことも防げます。
このことで治療した部分を将来再治療しないといけなくなる確率がグンと下がります。詰め物の下に細菌が入ってしまっても目に見えないですし、詰め物の上からがんばって歯を磨いてもフロスや歯ブラシは届かないですからね。
主には歯の根(神経)の治療をするときに使われますが、虫歯の治療にも有効です。そして治療するときに使う薬液や水が口の中に入らないので、患者さんには楽に安全に治療を受けていただけます。
このラバーダム、150年前にアメリカの歯科医が開発しました。
歯の根(神経)の治療をする場合、アメリカでは90%以上の歯科医がラバーダムを使いますが、日本では5%未満というデータもあります。
治療した歯が再び悪くなってしまうのはとてもとても残念なので、私どものクリニックではラバーダムを使います。